仲卸業者さんが「トマト品評会」を開催しました!
- さて、上の新聞記事は、青果物の流通販売に着目し、最新の情報を提供している「農経新聞」の3月16日付の記事です。
- 記事の内容は、当市場仲卸業者の株式会社 北一藏重商店さんが、3月10日(火)まで開催した「トマト品評会」に関するものです。
- ということで、藏重商店の渡会さんにお話を聞いてみました。
渡会さん「北海道ではあまり知られていないブランド品種を、小売業者さんに試食も交えて紹介したいということと、トマトは俳句でいう夏の季語なんですが、実は一番おいしい季節は春だということで、今回の品評会を開催することにしました」
- 当市場では、トマトは5月から10月くらいまでは道内産のものが多く入荷され、その他の期間は道外産のトマトがほとんどを占めます。
- したがって、この時期は、いろいろな品種がある道外産トマトを楽しむチャンスかもしれません。
- なお、今回出展された全35種のトマトのうち、約3分の1ほどが札幌の八百屋さんなどでもお目にかかれるようです。
では、独断と偏見で3種類のトマトをご紹介したいと思います。
- 最初は、当市場でもほぼ一年を通して入荷している「アイコ」です。(品評会のものは少し高級品のようです)
- 名前の由来は、皇太子殿下のご息女である「愛子さま」であるとか。
- 形は丸というよりは長楕円形で、果肉が厚くて、ゼリーが少ないミニトマトです。
- ミニトマトが流行るきっかけになったのは、アイコの影響が大きいとも卸売業者さんがおっしゃっていました。
- ちなみにこの品評会では、渡会さんが各トマトの糖度を計り、その値も紹介しています。
- なお、アイコの糖度は9.7度でした!(ミニトマトの平均の糖度は6~7度です)
次は今回一番高い糖度を計測した「超特選ミニトマト」です。その糖度は何と14.5度!
みかんの糖度が大体10~14度ですので、ある意味、果実と野菜の垣根を越えたと言っても過言ではない。。。言い過ぎですかね(汗)
その糖度の秘密は、日光が多く入るよう計算されたクラウンメロンの温室で作られたということですから、作り方もぜいたくです!
「塩トマト」を皆さんは知っていますか?
塩を含んだ海岸の干拓地などでトマトを育てると、トマトが水分を吸い上げられない分(浸透圧の関係とか?)、うま味が濃縮されたものができるということ。
仲卸業者さんによると、ただ甘いだけではなく、コクやうま味もあるんだそうです。
ちなみに、糖度はこの大きさで10.7度。熊本県の八代地域が発祥のようです。
そして、この「塩トマト」に目をつけたのが、東北大震災で総面積の約半分が海水につかってしまったという宮城県岩沼市です。
トマトは塩分が多い土壌でも育ち、なおかつ塩トマトとして味が濃くなるということで、市は塩トマトの栽培を復興策の一つに掲げました。
近頃、リコピンなどで栄養面でも注目を浴びていますが、こういう特徴もあるのだなと思わず感心してしまいました。
では、そんなトマトのスゴイところが詰まった、「トマトってこんなにすご~い!!」(藏重商店製)をご紹介して、今回の特集を終わりにしたいと思います。
八百屋さんやスーパーでどれくらいの種類のトマトに出会えるかわかりませんが、もし、見かけたらぜひご賞味ください!
トマトの奥深さに心打たれるかも!!!