トピックスTopics

ブログ検索

アーカイブ

カテゴリ: ‘市場ブログ’

今更ですが「らくようきのこ」のご紹介

火曜日, 12月 9th, 2025

市場からこんにちは!すっかり旬の時期を外してしまいましたが、北海道の秋を代表する天然きのこ「らくようきのこ」をご紹介いたします。
正式名称は「ハナイグチ」といい、カラマツ林の落ち葉の下に群生することから北海道では「落葉(らくよう)きのこ」と呼ばれています。傘はオレンジ色で裏側は黄色いスポンジ状、ほどよいぬめりと柔らかな食感が特徴です。

「らくようきのこ」は下処理をしてから調理するのが基本で、その独特のぬめりを活かす料理が特におすすめです。味噌汁に加えると、きのこから染み出す旨味が出汁を一層豊かにし、秋らしい香りが広がります。しょうゆや麺つゆで煮込めば、ご飯のお供にぴったりの佃煮となり、さらに、バター醤油やオイスターソースで炒めれば洋風の料理にもよく合い、パスタや炒め物として楽しむこともできます。
どんな調理法でも、「らくようきのこ」の持つ独特の風味と食感が料理全体を引き立ててくれること間違いなしです。

ご紹介が旬のピークを過ぎてしまいましたが、今後見かけることがあればぜひご賞味ください!

冬の珍味!「タコの白子」のご紹介

月曜日, 12月 8th, 2025

市場からこんにちは!
卸売場を歩いていると、思わず足を止めてしまう珍しい食材に出会いました。

なんとも不思議な見た目です。

一見するとどうやって食べるのか想像もつかないこちらは、なんと「タコの白子」です。

一般的に「白子」といえば真鱈の白子である「真たち」を思い浮かべることが多いですよね。それもそのはず、「タコの白子」は一匹からとれる量が限られており、非常に流通量が少ない食材なのです。
(真たちの紹介記事はコチラ。)

写真のものはボイルされた状態だそうです。

食べ方は「真たち」とよく似ていて、天ぷらや鍋料理に加えると絶品です。味わいも似ていますが、「タコの白子」ならではの、ひと味違った楽しみ方が出来るそうです。軽く炙って香ばしさを添えたり、ポン酢でさっぱりいただくのもおすすめです。

出会う機会は少ないかもしれませんが、見かけた際にはぜひご賞味ください!

寒さに耐えて甘くなる!冬の恵み「ちぢみほうれん草」のご紹介

金曜日, 12月 5th, 2025

市場からこんにちは。寒さが厳しくなるこの季節、ぜひご紹介したいのが、ちぢみほうれん草です。

ちぢみほうれん草は、その名のとおり葉が縮れており、地面にへばりつくように低く育つのが特徴です。これは、寒さに耐えるために自ら糖分を蓄える性質によるもので、旬である真冬の間、寒さに晒されるほど、通常のほうれん草より糖度が高くなり、強い甘みが生まれます。

この肉厚で縮れた葉は、食感も豊かです。おひたしやサラダはもちろん、さっと火を通す炒め物や鍋物にも最適です。本品種は、鉄分、ビタミンC、カロテンなどを豊富に含有しています。冬の寒さが引き出した、この時期だけの濃厚な甘みを持つ「ちぢみほうれん草」を、ぜひご家庭で味わってみてください。

濃厚な甘みが絶品「ボタンエビ」のご紹介

金曜日, 12月 5th, 2025

市場からこんにちは!冷え込みが厳しくなるこの季節、市場には見た目も鮮やかな高級食材が並びます。今回ご紹介するのは、「ボタンエビ」です。

その名の通り、牡丹の花のように美しい赤色をしており、北海道を代表する最高級のエビの一つです。

ボタンエビの主な漁期は、冬から春先にかけてで、特に寒い時期に身が締まり、甘みが増します。北海道では、道北からオホーツク海沿岸で多く水揚げされます。

ボタンエビの最大の魅力は、濃厚な甘みと、プリプリの食感です。まず鮮度の良いものを刺身で味わってみてください。そして、見逃せないのが頭部。味噌にはエビの旨味が凝縮されており、軽く焼いて醤油をたらしたり、お味噌汁の出汁にしたりすると、深い味わいを楽しめます。

ボタンエビは、成長過程で性別が変わるという、ユニークな生態を持っています。生まれてしばらくは、オスとして成長し、ある程度の大きさになるとメスに性別が変わる性質があります。メスが持つ青緑色の卵は、プチプチとした食感と濃厚な旨味があり、身とは違う美味しさがあります。

見た目の美しさ、濃厚な甘さ、そしてユニークな生態まで、魅力あふれる「ボタンエビ」。この寒い季節に旬を迎える「海の赤いダイヤ」を、ぜひ一度、新鮮な刺身と頭の味噌まで余すことなくご賞味ください。

シャキシャキ食感が魅力の「赤かぶ」のご紹介

月曜日, 12月 1st, 2025

市場からこんにちは。今回ご紹介するのは、食卓に鮮やかな赤色を添えてくれる、冬の旬の野菜、赤かぶです。美しい皮の色とは対照的に、果肉は白く、シャキシャキとした食感とほんのりとした甘みが特徴。10月頃から旬を迎え、寒くなるほど美味しくなる野菜です。

赤かぶの魅力は、その色を活かした加工のしやすさにあります。特に日本の食文化では、漬物として欠かせません。皮の赤色が中までじんわりと染み込み、美しいピンク色に仕上がります。この鮮やかな彩りが、食卓を華やかに演出してくれます。

もちろん、生で食べる以外にも、煮物や炒め物に使っても美味しくいただけます。火を通すと甘みが増し、柔らかくなります。赤かぶは、美味しいだけでなく、ビタミンCや食物繊維をバランス良く含んだ、冬の健康維持にも嬉しい野菜です。

この冬は、鮮やかな「赤かぶ」を使って、様々な料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

市場に国産ナガス鯨がやってきました!

金曜日, 11月 28th, 2025

市場からこんにちは。令和7年11月28日(金曜日)に、道東沖で獲れたナガス鯨が当市場に上場しました。これは捕鯨母船『関鯨丸』(共同船舶株式会社)によって水揚げされたものです。

品質の良い部位の肉が厳選され、生のまま市場に並びました。

ナガス鯨の上場に売り場は大変な賑わいを見せ、午前5時45分に開札が行われました。本日の最高値は、尾身がキログラムあたり150,034円という価格で取引されました。

市場を彩る鯨肉の取引は、毎回大きな活気と注目を集めました。なかなか出会えない鯨肉。ぜひ一度、ご賞味ください!!!

中央卸売市場水産棟排風機整備業務に係る一般競争入札について

木曜日, 11月 27th, 2025

令和7年11月21日付けで中央卸売市場水産棟排風機整備業務に係る一般競争入札の告示を行いました。

(案件名称)
中央卸売市場水産棟排風機整備業務

入札告示
入札説明書
仕様書
入札書
委任状
免税事業者申出書
質問票
契約書(案)

【入札結果(令和7年12月9日公表)】
 本件に係る入札結果について、掲載いたしました。
 入札等執行調書

(お問い合わせ先)
担当:札幌市中央卸売市場管理課管理係
住所:札幌市中央区北12条西20丁目2-1 水産棟4階
電話:011-611-3111 FAX:011-611-3138

幻の鮭!市場でも滅多に出会えない「鮭児」のご紹介

水曜日, 11月 26th, 2025

市場からこんにちは。今回ご紹介するのは、北海道の秋の味覚の中でも、特別な存在として扱われる「鮭児(けいじ)」です。

鮭児は、秋に獲れるシロザケのうち、まだ産卵期ではない若く未成熟な鮭のことを指します。その漁獲量は極めて少なく、一万尾にわずか一、二尾しか獲れないと言われています。この桁違いの希少性から、「幻の鮭」と呼ばれ、市場では高値で取引されます。ちなみに、先日市場では3kgを超える大きな鮭児の入荷がありました 。

なぜこれほど珍重されるかというと、それは身にあります。未成熟であるため、通常なら卵や白子になるはずの栄養と脂が、全身の身に均等に蓄えられています。そのため、一般的な鮭では味わえない、とろけるような食感と、際立って上質な脂の甘みが楽しめます。旬の時期は短く、主に10月から11月頃に限定されます。

この格別な味わいを楽しむための調理法としては、シンプルに刺身や寿司といった生食が挙げられます。とろりとした舌触りと、口の中でとろける脂の旨みが際立ちます。

市場ですら滅多に出会えない特別な秋の贈り物「鮭児」。もし見かけたら、その味わいを堪能してみてください。

冬の鍋の名脇役!「春菊、水菜、白菜」のご紹介

火曜日, 11月 25th, 2025

市場からこんにちは。寒さが本格化するこの季節、食卓に欠かせない鍋料理を支える三つの名脇役、春菊、水菜、白菜のそれぞれの魅力に迫ります。

まず、独特の香りが特徴の春菊です。春に菊に似た花が咲くことに由来しますが、最も美味しい旬は寒さが深まる秋から冬にかけてです。葉が肉厚になり、香りが強まります。春菊は、その爽やかな香りとほろ苦さで、すき焼きや鍋物全体の風味を引き締める「なくてはならない存在」です。

次に、シャキシャキとした食感が人気の水菜です。旬の冬場は特に甘みが増します。水菜の特徴は、鍋物に入れてもシャキシャキ感が残りやすいという点です。加熱しすぎずにサッと熱を通すのが、この歯ごたえとみずみずしさを最大限に活かすコツです。サラダや和え物としても幅広く使えます。

そして、鍋のベースとなる野菜、白菜です。葉が丸く重なり合ってずっしりと重い白菜は、旬の冬場に甘みを蓄えます。白菜の魅力は、煮込むほどに増す穏やかな甘さと、そのたっぷりの水分で他の具材の旨みを優しく包み込むことです。漬物はもちろん、炒め物や煮込み料理にも最適です。

これら三つの野菜は、どれも食物繊維やビタミンを豊富に含んでいます。香り、食感、甘みというそれぞれの特徴を理解することで、今年の冬は、より奥深い鍋料理の組み合わせを楽しむことができるでしょう。

北海道の珍魚「ボウズギンポ」のご紹介

金曜日, 11月 21st, 2025

市場からこんにちは!今回ご紹介するのは、その見た目から一目置かれる「ボウズギンポ」です。ずんぐりとして丸みを帯びたユニークな見た目と、ヌルヌルした独特の姿をしています。漁獲量が少ないため、市場にも多くは並ばない珍しい魚ですが、その身の旨さは格別で、地元では知る人ぞ知る存在です。

今回は、強烈な個性を持つ「ボウズギンポ」の魅力に迫ります!ボウズギンポは北海道周辺の水深数百メートルの深海に生息しており、底引き網などで稀に水揚げされます。特に身が締まる冬から春にかけて美味しいとされます。

流通量は少ないですが、見た目からは想像できない、旨みの濃い白身が特徴です。美味しさを支えているのが、身と皮の間にあるゼラチン質です。熱を加えることで、このゼラチン質が溶け、身にしっとりとした潤いと深い味わいを与えます。特に煮つけにした時の、「身のホロホロ感」と「皮のぷるぷる感」は他の魚ではなかなか味わえないでしょう。

普段、市場や鮮魚店で見かける機会は少ないかもしれませんが、見た目に尻込みせず、ぜひお試しください。