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市場で学ぶ・作る・食べるやさい・くだもの料理教室開催! 第10弾!!!

10月2日(木)、当市場の青果部運営協議会主催の「市場で学ぶ・作る・食べるやさい・くだもの料理教室」が開催されました。今回は42名が参加しました。

なお、この料理教室は、生活習慣病の予防に効果的とされる野菜や果物を、普段の食生活に取り入れていただくことを目的として開催されています。

本日の講師は、「KKRホテル札幌」の総料理長、大江廣嗣先生です。

大江先生はフランス料理専門の方で、今回はフランス料理をベースにした家庭でできる料理を教えていただきました。もちろん、野菜をふんだんに使ったメニューも含まれていますよ。

ちなみに、先生はフランスへ留学の経験もあり、また、北海道文化放送の「のりゆきのトークDE北海道」の料理コーナーに、洋食担当として5年ほど出演していたこともあるそうです。今日の料理はテレビに出演した時に紹介したものもあるとのこと。

では、料理のご紹介です。レシピを参考にしてください。

最初は「チキンと小海老のモッツァレーラチーズ焼き ペンネパスタ添え」です。

写真左側・・・最初に若鶏もも肉と小海老を焼きますが、鶏肉は皮の面を最初下にして焼きます。皮と鶏肉の間の脂が焼けると肉の生っぽさが消えるからとのこと。

また、焼き色をつけるくらいで、いったん焼くのをやめますが、大体写真ぐらいの焼き加減です。

写真右側・・・鶏肉に小海老とモッツァレラチーズを載せてから、蓋をして焼き上げます。

この時、こしょうを少し入れ、中火で5分ほど焼き、あとは予熱でOKです。

写真右側・・・クリームソースを作るときは、バターを最後に入れます。最後に入れないとバターの香りが飛んでしまうということで、これはどんな料理にも言えることのようです。

鶏肉とパスタにクリームソースをかけて出来上がりです。

 

続いて、「フレッシュクリームコーンスープ」です。本当に野菜たっぷりのスープですよ。

最初は玉ねぎととうもろこしを薄切りにします。

この時、玉ねぎの切り方で先生からアドバイスをいただきました。玉ねぎを半分に切ってから、繊維に直角に切っていくと、繊維が潰れ、玉ねぎの香りがとても良く出るので、今回のスープなどには適しているとのことです。

逆に繊維に沿って切ると、玉ねぎの形状が残り、食感も残るので、例えば肉じゃがなどに合うとのこと。

最近の料理の専門学校では、そういった肝心なことを教えていないとおっしゃっていました。

生のとうもろこしを身の部分までざっくりと、うま味が出るように切り、その後にみじん切りです。

それを鍋に入れますが、この時バターの半分を最初に入れ、後の半分は最後に入れるとのこと。これは先ほどの「チキンと小海老のモッツァレーラチーズ焼き ペンネパスタ添え」と同様、バターの香りを全て飛ばさないようにするためです。

さらにサラダ油をを加え、しんなりするまで弱火で炒めます。それから小麦粉でなじませ、水などを加えて10分煮ます。

写真左側・・・スープのアクを取っています。アクは不純物なので、ソース、スープを作るときはそれをこまめに取り除くのが秘訣だそうです。アクは浮いてから、また下に戻るので注意が必要です。

写真右側・・・スープをこし器でこして、生クリームを加えると出来上がりです。

余談ですが、大江先生によると、フランス料理は骨などの食べられないものは一切入っていなく、そのまま食べられるものだけをふんだんに詰め込む料理なんだそうです。大江先生は食事の時に、魚の骨を取るなどの行為が好きではないらしく、そういった意味でもフランス料理は自分に合っているのではとのことでした。

 

次は「オレンジとグレープフルーツの二ノン風サラダ」です。ちなみに「二ノン風」の二ノンに入る名詞は、作った料理人や好んで食べた人の名前、都市名などが入るとのことです。そして、「二ノン」は好んで食べた人の名前です。

両方の写真ともに私のレベルではうまく説明できませんし、うまく写真を撮ることもできませんでした。。。

オレンジ、グレープフルーツはともに房だけをペティナイフで切り出しています。

ドレッシングは、白ワインビネガーやオリーブオイルなどで作っていますが、白ワインビネガーは市販の食酢でも代用できますとのこと。

 

最後に「テラミス」です。「テラミス」とは「幸せな時」という意味で、「そのぐらいおいしいということです!」と先生はおっしゃっていました。

写真左側・・・テラミスのスポンジケーキ部分は市販のカステラを使います。(皆さんもよくご存じのものでした) コーヒーを染み込ませていますが、カステラを使っているので、砂糖は不要です。

写真右側・・・ボールに卵黄とグラニュー糖を入れ、白っぽくなるまで混ぜ合わせます。これは卵を使う料理の基本中の基本とのこと。その後、60℃くらいの湯せんにして、かき混ぜて、完全に固まる前に出します。

このソースが「サバイヨンソース」と呼ばれるもので、アイスクリームやシュークリームなどのいろいろなお菓子で、このソースがベースになっているということ。そういえば、料理教室の第9弾の「りんごのレアチーズケーキ」でも、同じソースを使っていましたね。

先ほどの「サバイヨンソース」を冷やしてから、マスカルポーネ(チーズ)を生クリームで伸ばしたものと混ぜ合わします。

この時点で先生から一言。「おいしくないわけがない」(笑)

さらに「コワントロー」などのオレンジ系のお酒やラム酒、ウィスキーを少量混ぜるとおいしくなるとのこと。

そして、30分ほど冷やすと、カステラのコーヒーとクリームがうまく合い、あとはココアパウダーをふりかけると完成です。

作り置きで三日間くらい持つようですよ。

「This is フランス料理!」といった感じですね。特に「テラミス」は筆舌に尽くし難いおいしさでした。まさに「幸せな時」でしたね。

「フレッシュクリームコーンスープ」も野菜の具はほとんど入っていないのに、野菜のうま味たっぷりで、スープ皿で上品に飲みたくなる感じです。

次は生徒さんの調理タイムです。

皆さんの料理も見た目が本当にキレイで、おいしそうに出来上がりました。

最後に先生への質問タイム! ここでは一つだけご紹介します。

生徒さん・・・「イタリア料理ではにんにくを良く使いますが、フランス料理では使わないんですか?」

大江先生・・・「フランス料理でもにんにくは使いますが、日本のものとはモノが違います。フランスではにんにくを牛乳に入れて、飲むこともあるほど臭みがないんです。したがって、フランス料理で日本産のにんにくを使うときは、芯を抜いて、臭みを取ってから使ったほうがいいですよ」

大江先生は料理人でもあるし、教授(プロフェッサー)のようでもあり、生徒の皆さんもいろいろなことを聞いてみたくなったようです。

大江先生、たいへん有意義な料理教室、ありがとうございました。

皆さんもレシピを参考に、先生の料理に挑戦してみてはいかがでしょうか?