見た目はそっくり?かいわれ大根・ブロッコリースプラウト・豆苗の魅力
青果の卸売場を歩いていると、見た目がそっくりな野菜が並んでいました。「かいわれ大根」「ブロッコリースプラウト」「豆苗」です。
これらの野菜はスプラウト野菜と呼ばれます。スプラウト野菜とは、野菜や豆類、穀類などの種子を発芽させた新芽のことを指し、「発芽野菜」や「新芽野菜」とも呼ばれています。

「かいわれ大根」は、大根の芽を発芽させたスプラウト野菜です。白い茎に鮮やかな緑の双葉が特徴で、ピリッとした辛みが口に広がります。大根特有の爽やかな辛さは、刺身のつまや冷奴の薬味などにぴったりです。通年で安定して出回るのも魅力です。サラダに加えると味のアクセントになり、味噌汁に散らせば香りが立ち、料理全体を引き締めてくれます。

「ブロッコリースプラウト」は、ブロッコリーの新芽です。見た目はかいわれ大根に似ていますが、辛みはほとんどなく、ほんのり甘みと青々しい風味が感じられます。特に注目されているのは、健康成分「スルフォラファン」を豊富に含む点。こちらも一年を通して栽培され、安定した価格で手に入ります。生で食べるのが一番おすすめで、サンドイッチやサラダに加えると、シャキシャキとした食感と爽やかな香りが楽しめます。

「豆苗」はエンドウ豆の若芽で、他の二つよりもやや太めの茎と濃い緑色の葉が特徴です。味わいは豆の甘みと青菜らしい力強さがあり、火を通しても美味しくいただけます。こちらも一年中出回っています。炒め物やスープに加えると彩りが良く、シャキッとした歯ごたえが楽しめます。さらに、根を残して水に浸けておけば再収穫できるのも人気の理由です。
植物が芽を出すときには、成長に必要なエネルギーや栄養素を一気に作り出すため、ビタミンやミネラル、アミノ酸、ファイトケミカルなどが豊富に含まれます。スプラウト野菜は成熟した野菜よりも効率的に栄養を摂れる場合もあり、健康志向の高まりとともに注目を集めています。
食卓に彩りと健康を添える小さな緑の力を、ぜひ日々の料理に取り入れてみてください。